“空手界のきゃりー”植草、引退封印し東京五輪「金」へ

 国際オリンピック委員会(IOC)の総会が3日(日本時間4日)、ブラジル・リオデジャネイロで開かれ、2020年東京五輪の追加種目として、野球・ソフトボール、空手、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィンの5競技18種目の採用が正式決定した。

 夢に見ることすらできなかった大舞台を、やっと目指すことができる。昨年の全日本選手権女子組手で優勝し、“空手界のきゃりーぱみゅぱみゅ”とも呼ばれる植草歩(24)=高栄警備保障=は、丸い瞳を輝かせ「記念すべき日になった。20年に優勝できるように頑張っていきます」と、都内で行われた会見で声を弾ませた。

 「五輪がなければ空手を続けていることもなかった」。実業団2年目。経済的な負担に加え、夢だった教員への思いもあり、今年10月の世界選手権(オーストラリア)を最後に引退を決意していた。

 しかし東京五輪での採用へ本格的に動き出して以降、周囲の変化を感じた。入社当初は昼の12時まで勤務したが、会社の理解もあり、現在は7時から10時まで。社長秘書として、社長の出社前に書類整理などの業務をこなし、13時からトレーニングへ向かう日々を続けている。環境が整うにつれ、五輪への思いも大きくなった。競技に集中するため、教師の夢も一時封印しようと決めた。

 まずは2年に一度開催される世界選手権に照準を合わせる。「2大会連続で銅なので、ここで優勝したい」。もう止まらない。4年後の未来に輝く金メダルへ、大きな一歩を踏み出した。

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