卓球女子団体、無情のエッジ判定 リプレー検証求めるも受け入れられず

村上監督(右)になだめられコートを後にする福原愛=リオデジャネイロ(撮影・棚橋慶太)
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 「リオ五輪・卓球女子団体・準決勝、日本2-3ドイツ」(14日、リオ中央体育館)

 ロンドン五輪で銀メダルの日本(伊藤美誠、石川佳純、福原愛)はドイツに2勝3敗で敗れ、2大会連続の決勝進出を逃した。2大会連続のメダルをかけた3位決定戦へまわることになった。福原は第3試合のダブルスと最終第5試合のシングルスに出場したが2敗を喫した。

 合計4時間におよぶ死闘は、日本にとって悲劇的な幕切れとなった。2-2で迎えた第5試合、福原とハンの対戦。ゲームカウント2-2となり、最終ゲームに突入。9-10と福原がマッチポイントを握られた場面でラリーが続き、ハンがカットした打球が、台の縁をかすめて弾んだ。

 台のサイド(横)ならアウトになり、福原が同点に追い付く。エッジ(角)ならドイツの勝利となるが、審判の判断は後者。歓喜に沸く相手が駆け寄っていたが、「握手をしてしまったら負けを認めたことになる」と、しばらく動かなかった福原。場外で戦況を見守っていた石川もダッシュで駆け寄り不服を訴えたが、審判は認めずコートを後にした。

 村上恭和監督は「ボールが角に当たった。審判の判断なので(覆すのは難しい)。あの態勢では言うこと聞かない」と無念の表情。福原は「試合のVTRを見て、審判に見てもらうように話したけど。最後の最後まで諦めたくなくて待った」と受け入れるのに時間がかかった。

 試合中には石川が、禁止されているアドバイスをしたと見なされ退場するほど、死力を尽くした両陣営。福原は「ダブルスも個人も落とした。負けの責任はすべて私にある」と責任を一人で背負い込んだ。

 これで前回の銀メダル以上という目標はついえた。ただ、4年後の東京五輪を見据え、メダル死守は至上命令。福原は「悔しさは置いておいて、しっかり切り替えて次に行く」と歯を食いしばった。

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