タカマツ組金メダルに王手 日本勢初快挙へ
「リオ五輪・バドミントン女子ダブルス・準決勝」(16日、リオ中央体育館)
世界ランキング1位の高橋礼華(26)、松友美佐紀(24)組=日本ユニシス=が鄭径恩、申昇チャン組(韓国)を21-16、21-15で破り、銀メダル以上を確定させた。同種目で日本勢は2大会連続のメダル獲得となった。18日(日本時間同日午後8時半以降)の決勝では于洋、唐淵渟組(中国)とリターユヒル、ペデルセン組(デンマーク)の勝者と顔を合わせる。
高校の先輩と後輩によるコンビ結成から10年。地道に成長を続けてきた姉妹のようなペアが、ついに日本バドミントン界の悲願を叶えるところまでたどり着いた。
5月のユーバー杯で敗れるなど、決して相性の良くなかった世界ランク5位の韓国ペアをストレートで撃破。相手のショットがアウトになるのを見届けた高橋が両手を上げて振り返ると、満面の笑みの松友がいた。日本勢では12年ロンドン五輪銀メダルの藤井・垣岩組に続く2大会連続の決勝進出。金メダルに王手をかけ、松友は「倒れるまで戦おうと思っていた。しっかり勝ててよかった」と、笑顔で汗をぬぐった。
「誰にも負けない」と2人が口をそろえる抜群のコンビネーションがさえわたる。いつもの戦いでは前衛の松友が相手を崩し、後衛の高橋が決めるパターン。しかし、この日は高橋のスマッシュが浮きがちで決められないと見ると、戦術を変えた。「松友が前で決められる球出しを意識した。松友がしっかり決めてくれた」と高橋。変幻自在の連係で難敵を圧倒した。
堂々の世界ランク1位で乗り込んできた夢舞台。世界選手権ではなかなか結果を出せない2人だったが、重圧を感じさせない、ノビノビとしたプレーで決勝までたどりついた。「世界ランク1位のプレッシャーはまったくない。今日みたいなプレーができれば、いい色のメダルが獲れると思う」と高橋が話せば、松友も「最高の選手たちと戦える。楽しみで仕方ない」と腕ぶした。磨き上げてきた世界最高のコンビプレーで、黄金の夢をかなえにいく。