伊調馨が五輪4連覇達成!女子個人種目では史上初「お母さんが助けてくれた」

日の丸を笑顔で振る伊調馨=リオデジャネイロ(撮影・棚橋慶太)
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 「リオ五輪・レスリング女子フリースタイル58キロ級・決勝」(17日、カリオカアリーナ)

 伊調馨(32)=ALSOK=が、決勝でワレリア・コブロワゾロボワ(ロシア)に3-2で判定勝ちし、2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドンに続いて4大会連続で金メダルを獲得した。五輪史上初の女子個人種目4連覇を成し遂げた。

 決勝では、第1ピリオドで1ポイントを先制したが、その後相手にタックルからバックを取られて1-2と逆転を許した。第2ピリオドは1-2から、試合終了間際に、相手がタックルに来たところから、逆にバックを取って2ポイントを奪い逆転。48キロ級金メダルの登坂と同じく、ポイントを奪った直後にブザーが鳴る劇的な逆転勝ちだった。

 「内容があまりよくなかったんですけど、こうやってたくさんの人に喜んでいただいて…でも、もっといい試合がしたかったです」と、反省も口にした。最後の逆転劇を「相手がタックルに来てくれて、ここしかないと思って取りにいった。取れてよかったです」と振り返ると、14年に亡くなった母・トシさんを思い「最後はお母さんが助けてくれたと思います」と、涙をぬぐった。

 伊調は初戦となる2回戦はマルワ・アメリ(チュニジア)に11-0でテクニカルフォール勝ち。準々決勝はエリフジャレ・エシリルマク(トルコ)に3-1で判定勝ちし、準決勝はでユリア・ラトケビッチ(アゼルバイジャン)に第1ピリオドで10-0でテクニカルフォール勝ち。堂々の戦いで決勝に駒を進めていた。

 アテネ、北京、ロンドン大会で頂点に立ち、昨年の通算10度目の優勝を果たし、まさに絶対女王として君臨した。しかし今年1月、ヤリギン国際(ロシア)でモンゴル選手にテクニカルフォール負け。不戦敗はあったが、戦って敗れるのは2003年3月以来13年ぶりだった。苦い敗戦を糧にし、五輪初の4連覇という金字塔を打ち建てた。

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