川井梨紗子が金メダル、レスリング女子4個目 早くも東京での連覇宣言も
「リオ五輪・レスリング女子フリースタイル63キロ級・決勝」(18日、カリオカアリーナ)
五輪初出場の川井梨紗子(21)=至学館大=が決勝で、マリア・ママシュク(ベラルーシ)に6-0で判定勝ちし、金メダルを獲得した。今大会から6階級制となったレスリング女子で、日本勢4個目の金メダル、吉田沙保里の銀メダルと合わせ5個目のメダルとなった。
17日には48キロ級で登坂絵莉(至学館大)、58キロ級で伊調馨(ALSOK)、69キロ級で土性沙羅(至学館大)が金メダルを獲得していた。
決勝戦で川井は第1ピリオドで開始40秒に相手の足をとってからバックを取り2-0とリード。第2ピリオドも1分過ぎにタックルからバックを取って4-0とし、その後も正面からタックルなど積極的な攻撃を続け、残り10秒でさらに2ポイントを加えた。
川井は初戦の2回戦でモニカ・ミハリク(ポーランド)に5-0で準々決勝でアナスタシヤ・グリゴルイエワ(ラトビア)に8-2でともに判定勝ちし、準決勝ではインナ・トラズコワ(ロシア)に10-0のテクニカルフォールで勝利し、決勝に進出していた。
金メダルが決まると、川井は「決勝の前に監督に『投げさせて』とお願いしてました」という栄和人チームリーダーへの容赦ない投げ技を連発させて喜びを爆発させた。
試合後は「世界選手権では決勝で舞い上がってしまったので、今日は雪辱するための大きい舞台だと思った。前日(17日)に3人のメダルを見て自分もほしい。絶対に金メダルを持って帰るという気持ちで臨んだ」と振り返った。
リードを奪ってもカウンターを怖れずに攻め続けた。川井は「自分が教えてもらったレスリングです」というレスリング一家で育った環境に感謝した。
表彰式の最初は笑顔だったが、日の丸を口ずさみだしてからは涙が自然と出てきた。「メダルは重たいです。(表彰台からの眺めも)いいですね。やっぱりオリンピックってすごいんだな」と感想。川井家初の金メダルに「自分が一番強いんですね」と話すと、早くも2020年の東京五輪へ向け、「もちろん、絶対に勝ちます」と高速タックルのような連覇への宣言技を繰り出していた。