快挙導く進化型アンダーハンドパス 2人の間の距離「利得距離」稼ぐ

 「リオ五輪・陸上男子400mリレー・決勝」(19日、五輪スタジアム)

 爆発力のある4人の走力に加え、長年積み上げてきた伝統のアンダーハンドパスのノウハウが偉業に導いた。

 銅メダルを獲得した08年北京五輪以降も試行錯誤を重ねてきた進化型のアンダーハンドパスは、北京の時よりも受け手、渡し手がより腕を伸ばし、2人の間の距離「利得距離」を稼ぐことでタイムを短縮するもの。不動のメンバー、走順だった北京と比べ、今回の4人がリレーのために全員そろって練習したのは3週間前の国内合宿からだった。

 ただ、それでも過去の膨大なデータからそれぞれに合った距離感を分析し、しっかりと本番に合わせた。桐生は「練習からバトンのミスはほぼゼロだった」と明かす。陸連の苅部短距離部長も、この日のバトンリレーについて「100点です」と目を細めた。

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