東京五輪は沙保里ジャパン レスリング女子日本代表コーチ打診へ
日本レスリング協会の栄和人強化本部長(56)が19日、リオ五輪女子53キロ級で4連覇を逃した吉田沙保里(33)について、女子日本代表と母校の至学館大のコーチとして招へいするプランがあることを明かした。
涙の敗戦から一日。試合後にあらためて吉田の意思を確認したところ、「今の気持ちじゃ(もう一度五輪に向けて)やる勇気もない」と話したという。栄氏は「『ちょっと今は休みたい、疲れた』と。引退する可能性は大きいけど、帰国したらゆっくり話し合う」と明かした。
至学館大の監督も務める栄氏は「大学に残って欲しいし、全日本のコーチもさせたい」と腹案を披露。「コーチをしながらでも(試合に出たいなら)考えたらいい」と現役引退の決断は急がず、まずは指導者のポストを用意する考えを示した。
連覇は逃したものの、今大会は自身がけん引してきた後輩4人が金メダルを獲得するなど、カリスマ性は折り紙付き。日本協会の福田富昭会長も「指導者になって欲しい」と話しており、“霊長類最強遺伝子”を継ぐ後進育成への期待は高い。
吉田は試合翌日の会見で「(20年東京五輪は)できれば目指したいが、ゆっくり考えたい」と、去就には含みを持たせている。