男子マラソン日本勢惨敗… 2大会ぶりの男女入賞なし
「リオ五輪・男子マラソン」(20日、サンボドロモ発着周回コース)
男子マラソンが行われ、日本勢は佐々木悟(30)=旭化成=の2時間13分57秒の16位が最高だった。石川末広(36)=ホンダ=は36位、北島寿典(31)=安川電機=は94位に終わった。エリウド・キプチョゲ(ケニア)が2時間8分44秒で金メダルを獲得した。カンボジア代表として出場したタレントの猫ひろし(39)=本名滝崎邦明=は139位だった。
世界の壁は希望の光すら見せてはくれなかった。大会最終日を飾る男子マラソン。メダルラッシュに沸いた今大会だったが、かつてのお家芸には厳しい現実が立ちはだかった。
冷たい雨に、気温は20度切る肌寒いコンディションの中、レースはスローペースで推移したが、調整段階から不安を口にしていた北島が序盤から先頭集団についていけない。最年長36歳の石川は中間地点を過ぎて脱落すると、最後の砦となった佐々木も27キロ過ぎからケニア、エチオピア勢を中心としたペースアップに一気に突き放された。
戦う前から白旗ムードが漂っていた。レース4日前の会見で語ったそれぞれの目標は「後悔のないようにチャレンジしたい」(北島)、「1つでも上の順位を」(石川)、「力を出し切りたい」(佐々木)と、入賞も設定できない状況だった。
男女マラソンとも入賞なしは、08年北京五輪以来2大会ぶり。直近の3大会で入賞は12年ロンドン五輪の6位の中本健太郎だけだ。競歩、リレーという新たな希望が誕生した陸上界で、旧看板種目の衰退が止まらない。