平野DC14!DC14!究極の連続技ド肝抜いた!唯一3本とも90点台
「スノーボード・冬季Xゲーム」(28日、アスペン)
独自のルールで実施する大会で、平野歩夢(19)=木下グループ=がスノーボードの男子スーパーパイプを99・00点で制し、ハーフパイプ(HP)で金メダルを狙う平昌五輪に弾みをつけた。Xゲームのこの種目では、2016年のオスロ大会に続いて2度目の優勝。平昌五輪代表の片山来夢(バートン)は81・66点で6位だった
異次元の滑りだった。軸をずらしながら縦に2回転、横に4回転する「ダブルコーク1440」(DC14)の連続技を決め、平野が観客の度肝を抜いた。
出場10人が3本のベストスコアを競う方式で、2回目に96・66点でトップに立っても、手を緩めなかった。3回目は、右足前の正スタンスから繰り出すフロントDC14と左足前の逆スタンスから入るキャブDC14の連続技を成功。100点満点で99・00点をたたき出し「クリーンにできて、初めて大会でも決められたのが一番」と声を弾ませた。
前回のソチ五輪は銀メダル。昨年3月に左膝と腹部を強打して約3カ月の離脱を強いられたが、2度目の五輪に向けてきっちりと仕上げてきた。「狙ってこれをやろうと思ってこっちに来ていた」。念願の金メダルにぐっと近づく究極の連続技を約2週間後に迫った本番前に決めた。
高難度の演技構成をしっかりとこなしただけでなく、抜群の安定感も示した。3本とも90点台をマークしたのは平野だけ。最高峰のプロ大会で実力を誇示したライダーは、金メダルを誇らしげに掲げ、口元を緩めた。