小平、氷も味方!本番リンク初すべりで好感触「コントロール利きやすい」

 9日に開幕する平昌五輪へ向けて、出場する日本代表選手の練習が5日、本格的に始まった。金メダルの期待がかかるスピードスケートの“絶対女王”小平奈緒(31)=相沢病院、4種目にエントリーする高木美帆(23)=日体大助手=らは本番会場となる江陵オーバルで初練習した。氷の感触は上々。小平は選手村で早速、海外選手と交流するなど、五輪を満喫しながら金メダルへ万全の態勢を整える。

 貫禄すら漂う、なめらかな滑りだった。前日に韓国入りしたばかりの小平が、金メダルを目指す勝負の本番リンクで初練習。体はまだ本調子ではないが「(リンク内は)温かくて体も動かしやすい。氷がしっかりしているので、すごくコントロールが利きやすい」と笑顔で語った。結城コーチも小平が滑る様子を見て「体重が軽い日本人には有利な氷なのかな」。悲願の金メダルへ好感触を得た。

 本番会場には、昨年2月に開催された世界距離別選手権以来の凱旋。同大会は500メートルで日本記録(当時)を更新して初優勝するなど絶好調だった。昨季の“再現”を目指すのかと思いきや「どのリンクでも去年より少しずつ早いタイムできているので、今回も去年を上回るようなレースができるんじゃないかな」。その後も連勝を伸ばし続けている小平は、冷静に自信をにじませた。

 選手村では早速、米国選手、台湾選手とピンバッジを交換。「これから集めていきたい」と五輪ならではの生活を満喫中だ。ボランティアスタッフからは「李相花選手のライバルなんでしょ?みたいなことを韓国語で言われた」と、500メートルで五輪3連覇を目指す地元韓国のスター選手の名を挙げて声を掛けられたという。「フレンドリーな感じで、顔を覚えてもらっているんだなって思った。国際親善に努めたい」。自ら「落ち着いている」と心境を語ったが、リンク外でも心の余裕が垣間見えた。

 「これから徐々に食事や生活に慣れていけばピークが合ってくる」と小平。過度な高揚感は感じさせないが、絶対的な自信を胸に秘め、女王として3度目の五輪に臨む。

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