羽生結弦が韓国入り「頂点を追いながら頑張りたい」 右足負傷以来3カ月ぶり公の場
平昌五輪フィギュアスケート男子代表で、ソチ五輪では日本勢唯一の金メダルを獲得した世界王者の羽生結弦(23)=ANA=が11日、韓国・仁川国際空港に到着し、右足首を負傷した昨年11月のNHK杯公式練習以来約3カ月ぶりに公の場に姿を見せた。
公式スーツ姿で到着ロビーに降り立つと、報道陣に対しては「しっかり頂点を追いながら頑張りたい」など、決意を示した。連覇がかかることにも「もちろんそういう気持ちは少なからずある。自分の気持ちにうそをつかないなら、2連覇したい」と意欲を見せつつ、「ただ、それだけが目的ではないので、試合というものをしっかり感じながら、自分の演技を出しながら、この五輪をしっかり感じたい」と昨年10月のロシア杯以来となる公式戦の感触をつかむことも重視した。
仁川空港にはテレビカメラ約10台、報道陣・ファン合計で約100人が集まり、黒いウエアを着用したガードマンも登場した。
羽生は昨年11月9日、NHK杯の公式練習で4回転ルッツの着氷時に体勢を崩し、右足首を負傷。右足関節外側じん帯損傷と診断されていた。以来練習拠点のトロントでリハビリに励んだ。平昌五輪では団体を回避し、16日の男子ショートプラグラム(SP)で復帰する。
羽生の負傷とその後の経過は以下の通り。
▼17年11月9日 NHK杯の前日練習で転倒し、右足首を負傷。
▼同10日 右足関節外側じん帯損傷と診断され、NHK杯欠場。
▼同12日 本人の談話として、診断の詳細が発表され、絶対安静10日間、完全復帰まで4~5週間の見通しが示された。
▼12月10日 小林強化部長が「まだ痛みがあるため、氷上練習が再開できていません」との本人の談話を発表。
▼同13日 小林強化部長が「通常の捻挫よりも治りが長引く、じん帯を損傷していることが分かりました」との本人の談話を発表。
▼同14日 日本スケート連盟が「腱と骨に炎症があるため、治るスピードが早くありません」などとの本人の談話を追加発表。
▼同18日 全日本欠場が正式に発表される。
▼同24日 平昌五輪代表が発表され、羽生が2大会連続の代表入り。四大陸選手権などは回避し、ぶっつけで五輪に臨むことになった。小林強化部長が氷に乗り始めたことを明かす。
▼18年1月16日 小林強化部長が1週間前(1月9日頃)から本格的な氷上練習を再開したと発表。
▼2月6日 コーチのブライアン・オーサー氏が4回転ジャンプも練習していると説明し、「彼は100%になる」と順調な回復ぶりを強調。
▼2月11日 韓国・仁川国際空港に到着し、約3カ月ぶりに公の場に姿を見せた。