スピードスケート一戸9位 4年前の悔しさを糧に自己ベスト7秒以上更新
「平昌五輪・スピードスケート男子5000メートル」(11日、江陵オーバル)
男子5000メートルで一戸誠太郎(22)=信州大=が6分16秒55で9位となった。土屋良輔(23)=メモリード=は6分22秒45で16位。スベン・クラマー(オランダ)が6分9秒76で自身の五輪記録を塗り替え、3連覇を果たした。テッドヤン・ブルーメン(カナダ)が6分11秒616で2位。3位スベレルンデ・ペデシェン(ノルウェー)とは千分の2秒差だった。
歯を食いしばり「自分らしさを思い切り出そう」と、苦しい終盤を耐え抜いた。一戸が低地での自己ベストを7秒以上も更新する会心の滑りを、初めての五輪で披露。興奮気味に何度も拳を握り、「歓声を浴びるのはすごく気持ちよかった」と声を弾ませた。
長距離では珍しいフライングでスタートを仕切り直したが「体の反応がいいからだ」。序盤から中盤までハイペースで飛ばし、最後まで懸命に体を動かした。この種目で1998年長野五輪の白幡圭史以来となる入賞は惜しくも逃したが、苦戦が続く日本の男子長距離に明るい光の差し込む奮闘だった。
4年前は国内選考で敗れて立てなかった五輪のリンク。「あの経験があったから、ここでベストを出せた」と達成感に浸った。