「コリア」意義巡り南北で温度差 北朝鮮独自の応援に韓国側戸惑いも

 平昌五輪アイスホッケー女子の韓国と北朝鮮の合同チーム「コリア」がスイスに0-8で大敗した10日夜の初戦は、双方の首脳級も観戦し南北融和を演出した。一方、南北の2選手による試合後の記者会見では、チーム結成の意義などを巡り温度差も。試合を盛り上げた北朝鮮応援団は周囲に構わず独自の応援を続け、韓国の観客が戸惑う場面もあった。

 会見したのは、9日の開会式で共に聖火を手に登場した韓国の朴ジョンアと北朝鮮のチョン・スヒョン。チョンが「裂かれた二つより、一つが強い」と合同チームの意義を強調したのに対し、朴は「北朝鮮の選手が来ることで、出場できなくなる韓国選手が出る面もある」と率直に語った。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正氏らが観戦する中で戦ったことへの感想を求められると「最高の栄誉」とチョン。朴は「特別なことはない」と淡々と答えた。

 開会式で共に聖火台への階段を上った感想では、朴が「意外と階段が長くて大変だった」と冗談めかすと、チョンはすかさず「大変という感じは全然なかった」と笑みもなく答えた。

 一方、北朝鮮応援団は競技場内のステージで韓国の歌やダンスが披露される間も、一糸乱れぬ声援、大合唱を続けた。韓国の観客は「どのタイミングで拍手すればいいの」と苦笑していた。

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