羽生、連覇に涙 そして「ジャストハッピー」 高難度見送るも「今日のベスト尽くせた」
「平昌五輪・フィギュアスケート男子・フリー」(17日、江陵アイスアリーナ)
66年ぶりとなる五輪連覇を成し遂げた羽生結弦(23)=ANA=は「ジャストハッピー。それ以上の言葉はない」と胸の内を明かした。フリーでは連続ジャンプの予定が単独になってしまった4回転トーループ以外と、ぎりぎりで踏ん張ったジャンプ最後の3回転ルッツ以外は成功し、フリー2位の206・17点、合計で317・85点を記録した。
今季は4回転ループに加え、アクセルジャンプを除き最も難易度の高い4回転ルッツも演技に折り込もうと挑んできた。しかし、そのルッツの練習で昨年11月に右足首を負傷。この日はループやルッツといった基礎点が高い4回転ジャンプは見送り、サルコー、トーループで得点を重ねる構成をとった。
紆余曲折を経て帰ってきた頂点。また、前回のソチ五輪ではフリーで転倒もあり、その雪辱をしたいという思いも口にしていた。「自分のスケート人生のベストではないけど、今日のベストは尽くせた」と持てる力を振り絞ったという羽生。演技後には雄たけびもあげたが、「とにかく本当に右足が頑張ってくれたなと思いますし、けがのことについても、もちろん、けがのせいで練習できなかったところも含めて、たくさんの人に心配をかけたと思います。今まで以上の強い応援があったし、サポートもあったと思うので」と自分の右足をねぎらった。
韓国でも大声援を送ってくれたファンに対しては「ただ、ありがとうと言いたい」と感謝。周囲の人全てに「本当にここまでくるのに、たくさんの方々に支えられながら生きてきました。スケートだけじゃなくて、羽生結弦としてたくさんの人に育てていただいたことを感謝します。ありがとうございました」とメッセージを発した。