亡き戦友、住吉さんに届けた金メダル 小平を救った、住吉さん生前の言葉

 住吉都さん(右)と笑顔でスタンドに手を振る小平奈緒
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 平昌五輪・500メートルで日本女子スピードスケート初の五輪金メダルを獲得した小平奈緒(31)=相沢病院=がレースから一夜明けた19日、平昌のジャパンハウスで会見した。

 信州大時代の同級生で、ソチ五輪でともに戦った住吉都さんへ届ける金メダルともなった。住吉さんはソチ五輪の女子500メートルで14位、同1000メートルで22位。昨年12月末の代表選考会に出場したが、五輪切符を逃し、1月20日に急逝した。

 訃報の直後に行われた日本選手団の結団式で住吉さんへの思いを語った小平だが、その後はずっと胸に秘め、戦い続けてきた。自身の五輪レースが全て終わったこともあり、心中を吐露。「正直、彼女のことは何度も何度も思い出すことが多くて、やっぱり忘れられない。考えないようにしていても、常に頭に浮かんでしまっていた」と涙した。

 それでも強い気持ちでレースに集中できたのは、関係者から生前に住吉さんが話していた言葉を聞いたから。「生前、『奈緒が金メダルを取ったら、私が取ったのと同じだと思う』と話していたと聞いて、救われたような気持ちだった」と声を震わせた。

 ともに戦い、支え合ってきたからこそつかめた頂点だ。「こうして金メダルを取れて、本当は本人の前で『金メダル取ったよ』と報告したかった。それができないのは本当に残念」。亡き親友に思いをはせた。

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