小野塚、余裕の5位で決勝へ 表彰台に向け力温存「高さも難度もまだ上げていける」
「平昌五輪・フリースタイル女子ハーフパイプ・予選」(19日、フェニックス・スノーパーク)
予選で、昨年の世界選手権覇者で五輪2大会連続の表彰台を狙う小野塚彩那(29)=石打丸山ク=が84・80点の5位となり、上位12人による20日の決勝に進んだ。ともに初出場の鈴木沙織(28)=城北信用金庫=は71・80点の14位、渡部由梨恵(29)=白馬ク=は56・60点の22位で落選した。
あくまで見据えるのは決勝だ。小野塚は力を温存し、無理せず決勝に進むことに主眼を置いた。「5、6位で通過できればいいかな」という狙い通りの結果に、余裕の笑みを浮かべた。
大きなミスなく滑った1回目は74・60点にとどまった。それでも五輪と世界選手権で3度表彰台に立った経験豊富なベテランは慌てない。2回目は横2回転の連続技をきれいに決めるなど、技と技を滑らかにつないで84・80点をマークし、実力の高さを示した。
メダルを争うとみられる首位通過のシャープ(カナダ)やマルティノ(フランス)らは予選から90点の大台に乗せた。軸をずらして縦、横に回転する大技を繰り出し、高さでも小野塚を圧倒する演技を見せた。
高回転化の波に逆らうように滑りの技術を高めることに集中してきた世界女王は、決勝で巻き返せるか。「高さも難度もまだ上げていける。決勝はシャープたちにどれだけ食いついていけるか」。決勝には秘めた力を全てぶつける。