カー娘、絶対4強に!英国に完敗も…運命のスイス戦「私たちが歴史を変える」

 「平昌五輪・カーリング女子・1次リーグ、日本6-8英国」(20日、江陵カーリングセンター)

 女子1次リーグでLS北見の日本は、ソチ五輪3位の英国に6-8で敗れて5勝3敗となり、日本勢初の準決勝進出は持ち越しとなった。日本はいずれも有利な後攻だった3-3の第6エンドに3点、第9エンドに1点のスチールを許した。21日の最終戦でスイスと対戦し、勝てば4強入りが決まる。韓国が6勝目を挙げて4強入りした。

 自分たちで首を絞めた一戦だった。序盤は日本ペースで、後攻の第2エンドに相手のミスショットもあり3点を奪取。話題となっている5エンド終わりの休憩時間は、チーム全員が車座になってリンゴをモグモグ食べた。リフレッシュして作戦について話し合った。

 しかし、それ以上の見せ場は作れなかった。「中盤以降にアイスが変化したことに気づけなかった」と吉田知。会場はほぼ満席。地元韓国を応援する多くの観客の熱気などもあり、石の進み方が前半とは変わったが、対応できず。勝負どころで手前のガードストーンに当てるなど、流れをつかめなかった。

 「誰かのミスではない。氷に上がる4人が1つのショットを決める気持ちでコミュニケーションを取らないと、いつも『当たり前』なことが少しずつずれてしまう」と吉田知。リザーブの本橋も「さっちゃん(藤沢)にいくまでに情報が途絶えたり、足りないところがあった」と課題を挙げた。

 長所であるはずの“おしゃべり”がうまくいかず、痛恨の敗戦。スキップ藤沢は「決めないといけないショットをミスしてしまった。イギリスは『ここぞ』を決めてきた。我慢しきれなかった」と唇をかんだ。

 かつて天才スキップと言われた藤沢だが、ここという局面に弱かった。「すごく責任があるし、負けた試合はほとんど私のミス」と語ったこともある。しかし、本橋に「カーリングはチームで戦うチームスポーツ」と言われ、考えを変えた。「チームをいかに信頼できるかが、最終的に大事な大会で勝つか負けるかになる。私はチームで戦いたい」。夢に描いた初めての五輪の舞台。歴史的勝利で“ガラスのエース”卒業を証明する。

 次戦で勝てば、日本カーリング史上初の準決勝進出が決定。負けても、他国の結果次第で進出の可能性を残している。「勝敗を気にせず、自分たちらしい試合を最後までしたい」と藤沢。日本カーリング界に新たな風を吹かせてみせる。

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