16歳・岩渕麗楽、惜っしい~4位 果敢に大技挑戦も実らず涙「本当に悔しい」
「平昌五輪・スノーボード女子ビッグエア・決勝」(22日、アルペンシア・ジャンプセンター)
新種目の女子ビッグエア決勝で岩渕麗楽(16)=キララクエストク=が日本勢最高の4位に入った。2、3回目に大技に挑戦したが失敗。2010年バンクーバー五輪のフィギュアスケート女子で、19歳で銀メダルを獲得した浅田真央を抜く冬季五輪の日本女子最年少メダリスト誕生はならなかった。藤森由香(31)=アルビレックス新潟=は7位、鬼塚雅(19)=星野リゾート=は8位。アンナ・ガサー(オーストリア)が優勝した。
149センチの小さな体で必死に世界の頂に挑んだ。岩渕は1回目でキャブ9(横2回転半スピン)をしっかりと決めて4位につけると、2、3回目は今年1月に銀メダルを獲得した最高峰のプロ大会「冬季Xゲーム」でも決めた大技、軸をずらしながら縦2回転、横3回転するバックサイドダブルコーク1080(DC10)で勝負に出た。
2回目は縦への頭の入れ方が不足し、着地も失敗。ラストチャンスの3回目はわずかに回転が足らず、尻をついて転倒。日本女子最年少メダルまで、あと一歩届かなかった。
Xゲームよりもジャンプ台の規模が小さく、小柄な岩渕には滞空時間が生み出しにくかった。それでも「今の自分の実力不足。本当に悔しい気持ちでいっぱい」。しっかりと取材に答えた後、観客席の家族の元に駆け寄った。母・恵里香さんから「カッコよかったよ」と声を掛けられると、涙がこぼれ落ちた。
ただ、初の夢舞台で堂々の4位。十分に胸を張っていい結果だ。まだ小学生にも間違えられることがあるというあどけない16歳は「楽しんで滑ることができた。また4年後にこの舞台に挑戦するには、もっとレベルアップしないと」。次はさらに上へ。つぶらな瞳を煌(きら)めかせた。