メドベージェワ完璧「初めて泣いた」 銀メダルも「心軽くなった」
「平昌五輪・フィギュアスケート女子・FS」(23日、江陵アイスアリーナ)
SP1位のアリーナ・ザギトワ(15)=OAR=が合計239・57点で優勝し、今大会OAR初の金メダルを獲得した。世界選手権2連覇中のエフゲニア・メドベージェワ=OAR=が238・26点で銀メダルだった。
最後のポーズを取る時には肩が震え、目が潤んだ。メドベージェワは「競技で初めて泣いた。全ての感情が流れ出て、心が軽くなった」という。フリーはザギトワと同じ156・65点。世界選手権2連覇中の女王として迎えた五輪でミスなく滑りきったがSPの差を埋められなかった。
ロシアが舞台の映画「アンナ・カレーニナ」の音楽に乗せ、表情を変えていく。悲劇を演じきり、ジャンプは全て加点がついた。表現面を示す演技点の「音楽の解釈」は10点満点中9・89点の高評価だった。
ザギトワとはわずか1・31点差。冒頭のフリップ-トーループの連続3回転を、基礎点が1・1倍になる後半に跳んでいたら得点を上積みできたかもしれないが「『もし』は『もし』でしかない」と、潔かった。
絶対的強さを誇っていたスケーターは、右足の骨にひびが入る負傷を乗り越えての出場だった。「けががなければ結果は違ったか」との質問には「私は今この時を生きている。過去を振り返りたくない」と答えた。