カーリング本橋麻里、韓国の最後の一投に「感動を覚えた」日本の目標に
平昌五輪で日本チームとして初のメダルとなる銅メダルを獲得したカーリング女子チームが26日、帰国し会見に臨んだ。“5人目の選手”と呼ばれるリザーブとして他の4人を支えた本橋麻里は大会を通じて胸に刻まれたシーンに準決勝の韓国戦で相手スキップのキム・ウンジョンが最後に投じたドローショットを挙げた。
選手のために会場のアイスの状態を下調べしたり、アドバイスをしたりして藤沢五月らチームメートを支えた本橋は「銅メダルは歴史的快挙という意味でもあるんですけど、『頑張ったね』という意味と、『まだまだ頑張れるよ』という意味の色なのかなと受け止めております」とカーリング界として伸び代があると語った。
脳裏に残っているシーンには「母国開催の韓国チームの最後の一投」を挙げた。日本が第10エンドで追いつき突入したエキストラエンド、正確に狙ったところにストーンを置く「ドローショット」をぴたりと決めた“めがね先輩”ことキム・ウンジョンに対して、「やられたっという気持ちと、あの一投に感動を覚えた瞬間というのが…悔しいんですけど、やはりすごかったという気持ちが強くて。あの一投は私に刻むべきものだったと思いますし、ああいう素晴らしいショットができるチームになっていかなければいけないないう気持ちでいます」と最大限の敬意を表し、日本の改善点であるとも挙げた。
06年トリノ、10年バンクーバーと出場し、14年ソチは自身としては出場できず今大会に挑んだ。この約12年間を「本当にこの12年カーリングを続けさせていただけたことに大きな感謝ですし、チームスポンサー、家族、何よりもカーリングはチームスポーツなので、このとなりに座っている4名にもすごく感謝しております」と振り返り、応援してくれた日本のファンに対しても「国民の皆さまとともに戦った、そして勝ち取った銅メダルでもあります」と感謝していた。
男子チームと同時に出場できたことも「今回何よりもうれしかった」といい、「過去2大会のカーリングは女子だけの参加で男子が参加できずにいました。今回は男女ともにアベックでオリンピックの地に立てたことが感無量で開会式で胸があつくなったことを今でも忘れられません」としみじみと語った。