羽生結弦 北京五輪主将に前向き「任されたら光栄」 凱旋に成田空港 大フィーバー
22年北京五輪は羽生ジャパンだ!平昌五輪フィギュアスケート男子で2連覇を達成した羽生結弦(23)=ANA=が26日、日本選手団の一員として成田空港着のチャーター機で凱旋帰国した。空港は500人を超えるファンやテレビカメラ約30台、報道陣約250人が出迎える大フィーバー。その後、都内に移動して行われた会見では、4年後の日本選手団主将就任について聞かれ、「任されたら光栄」と前向きに捉えた。
ユヅ、おかえり-。首から提げた金メダルに無数のフラッシュと大歓声が反射する。夢舞台から帰還した羽生を空港で待ち受けていたのは、ファン、報道陣合わせて1000人近い大フィーバー。「くまのプーさん」のコスプレやぬいぐるみ、手作りの横断幕やボードを持参した熱烈ファン、涙ぐむ女性まで出現。王者は笑顔で手を振りながら、短い移動動線をさながら凱旋パレードに変えた。直後の会見で、かみしめるように言葉を紡ぎ出した。
「本当にたくさん応援をいただきました。小さいころからずっと応援してくださったファンの方。ソチ五輪から応援してくださったファンの方。今回初めて演技を見た方。テレビのみならずラジオだとか、もちろん見ていない方も。たくさん、たくさん気持ちを飛ばしてくださった。五輪2連覇は本当に大変なものでしたが、皆さんの応援とともに獲れたことが、この金メダルの価値を上げました」
右足首の大けがを乗り越えた王者の演技は日本中を感動の渦に巻き込んだ。金メダル第1号で、日本のゴールドラッシュの呼び水にもなった。22年への挑戦については明言していないが、今後に向けて「また色んなことに挑戦し、皆さんが幸せになれるような、笑顔になれるような演技をずっとしていきたい」と尽きない向上心をのぞかせた。
冬季五輪の象徴となった羽生への期待は膨らむばかりだ。北京五輪での主将就任の可能性について聞かれると、困惑しながらも、「もし任されたらそれはそれで光栄だし、成績を積んでいないとそういうことは言われない」と解釈。「(その質問で)そういう成績を残さなければいけないと気を引き締められたというか、何か後ろから火をつけられた思いです」と前向きに受け止めた。
次なるステージを目指す上でも、まずは目の前に横たわる課題に向き合わなければならない。「これから治療とかリハビリとか、すごくつらい時期だと思う。それを乗りこえて、また次のことへ向かって前に進んでいけたらと思う」。世界中を魅了するための新たな第一歩は、また地道な日常から始まる。