羽生結弦「悪い事したかな」完璧ジャンプのはずがリンクに穴「もうしょうがないです」
「北京五輪・フィギュアスケート男子・SP」(8日、首都体育館)
五輪3連覇を目指す羽生結弦(27)=ANA=は、冒頭の4回転サルコーが1回転になり得点を伸ばせず、95・15点だった。
羽生にまさかの事態が起きた。昨年末の全日本選手権でも、練習でも抜群の安定感と美しさを誇っていたSP冒頭の4回転サルコーが1回転になってしまった。SPの規定では1回転は無効。基礎点9・70点に加え、高い出来栄え点で合計14点超が望めるこの要素が無得点になった。
以後の4回転トーループ-3回転トーループと、トリプルアクセルは高い完成度を示したものの、得点は95・15点。一般的に技術的な失敗は演技構成点にも影響するため、大きな痛手となった。
演技後の取材では「なんか、(リンクの)穴にのっかりました」と語った。「完璧なフォームで完璧なタイミングで跳んだら(穴があった)。(前の演技者による)トージャンプの穴だったので。もうしょうがないです」と振り返った。
言ってみれば、避けようのないもの。羽生自身もミスとは思っていない、という発言をしていた。「自分ではどうこうしようもないところだったので、フリーに向けて、一生懸命やりたいと思います」と語りつつ、「何か悪い事したかなと思っています」と苦笑する場面もあった。
羽生の最大の逆転は17年の世界選手権。SP5位から10・66点差をフリーでひっくり返した例がある。