アイホ娘 チェコ撃破で価値ある1位通過 準々決勝は平昌金メダルの米国戦を回避
「北京五輪・アイスホッケー女子・1次リーグ、日本3-2チェコ」(8日、五カ松体育館)
「スマイルジャパン」こと日本は、世界ランク下位で構成される1次リーグB組最終戦で、チェコをペナルティーショット(PS)戦の末、3-2で撃破した。勝ち点を9に伸ばし1位突破を決め、準々決勝では平昌五輪金メダルの米国との対戦を回避し、A組3位が相手となる。
勝てば首位通過が決まる大一番。息詰まる死闘は延長戦でも決着がつかず、PS戦までもつれこんだ。39歳のエースFW久保英恵が値千金の1発を決めてリードすると、日本の守護神GK藤本那菜が相手の最後のショットをブロック。張り詰めた緊張から解放されたスマイル戦士たちが、歓喜の輪をつくった。
「ほっとしている。最後(PS戦)は全て止めることができて、チームの勝ちにつなげることができて良かった」(藤本)
FW床秦留可が先制を含む2発のゴールを決め主導権は握りながら、しぶといチェコに2度追いつかれた。猛攻に耐えて1度も相手にリードを許さず、執念で難敵を撃破。主将のFW大沢ちほは「粘り勝ちだった。押し込まれる時間が長かったが、ここで勝ち切ることが大事。自信にもなるし、大きな一歩だった」とうなずいた。
勝つか負けるかで天国と地獄だった。B組2位にとどまれば、準々決勝の相手は世界ランク1位の米国。史上初の8強入りも、その先の突破は限りなく難しい。価値ある1勝に、飯塚祐司監督は「無事に1位通過できてうれしい」と胸をなで下ろした。ここからはさらなる強豪とぶつかるが、快進撃で勢いに乗る日本に下克上のチャンスも出てきた。
◆アイスホッケー女子の大会方式 10チームが参加。総当たりの1次リーグはA組(世界ランキング上位5チーム)とB組(同下位5チーム)に分かれ、A組全チームとB組上位3チームが準々決勝に進む。準々決勝(A1-B3、A2-B2、A3-B1、A4-A5)の敗者の順位は(1)A組の順位(2)B組の順位で決まる。準決勝敗者は3位決定戦に回る。