ジャンプ失格ラッシュで批判殺到 各国から国際スキー連盟に 沙羅のほか強豪国で続出の異常事態に
7日に行われた北京五輪のスキージャンプ混合団体で、日本は女子のエース高梨沙羅(25)=クラレ=の1本目がスーツ規定違反と判定され失格になった。執念の猛追で4位に入ったが、ドイツ、オーストリア、ノルウェーなど強豪国でも失格者が続出する大荒れ大会に、一夜明けた8日も怒りや嘆きの声が噴出。競技を主管する国際スキー連盟(FIS)には各国から批判の声が殺到した。
今大会から採用された新種目で発生した大混乱。高梨のほか、1本目で女子銀メダリストのアルトハウス(ドイツ)、2本目でオーストリア、ノルウェーの2人が同じくスーツ違反。有力女子選手のみ計5人も失格で得点が取り消された。
FISのツイッター公式アカウントでは、混合団体の結果を伝えるツイートに対し、世界各国から100件を超えるリプライが寄せられ、そのほとんどが批判的な内容だった。
「非常に恥ずかしくてばかげている。女性は同じスーツで個人戦を飛んでいたのに。責任者は直ちに解雇されるべき」、「ルールが不公平で不明確。すべてが混乱している!」などと困惑、糾弾する声が相次いだ。
選手や監督らからは怒りや嘆きの声が噴出した。検査方法が従来とは違ったとの指摘も出て混乱が広がっている。2回目に進めなかったドイツの男子、カール・ガイガーは「理解できない。とても奇妙なこと」と語った。
ロイター通信によると、失格となったノルウェーのシリエ・オプセトは「理解できない。茶番だ」と衝撃を隠せない様子。ノルウェーチームの監督は検査方法を事前に明確にしておくべきだったと指摘、失格者が女子ばかりだったことにも首をかしげ「スキージャンプ全体にとって暗い一日となってしまった」と語った。