スノボ平野海祝、兄・歩夢のイヤホン借りて決勝進出「壊れて大ピンチだった」

 エアを決める平野海祝(撮影・高部洋祐)
 男子ハーフパイプ予選2回目を終えた平野歩夢
 エアを決める平野海祝=張家口(共同)
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 「北京五輪・スノーボード男子ハーフパイプ・予選」(9日、雲頂スノーパーク)

 2大会連続銀メダルで悲願の金メダルを目指す平野歩夢(23)=TOKIOインカラミ=は、93・25の1位で決勝進出を果たした。初出場の弟・平野海祝(19)=日大=も77・25で9位に入り、上位12人の決勝に兄弟で進んだ。

 初めて兄弟そろって臨んだ大舞台。弟のピンチを救ったのも、やはり頼れる兄だった。

 いつもは音楽を聴きながら滑走するという海祝だが、前日の公開練習時に愛用しているイヤホンが壊れてしまったという。

 「イヤホンが壊れてしまって、音楽が聴けない状況になっちゃって。自分的にはけっこう大ピンチだった。音楽がないと、高く飛んでるときにビビっちゃって、着地でミスっちゃったりとか。でも音楽聴いているとアドレナリンが出て高く飛べたりとかするので。それがないとなると、ペース崩されちゃって」

 迎えた本番の1本目。滑走順が1番だった歩夢にすぐ上がってきてもらい、兄にイヤホンを借りて事なきを得たという。「イヤホンを借りて本番に臨んで、兄ちゃんの意思を引き継いだ感じ(笑)」。日本語ラップを聴きながらテンションを上げてスタートし、高さのある空中技をそろえ、堂々の9位で決勝まで進んだ。

 「決勝になったら、やりたい技で6mくらい飛んで、みんなが一目見ただけで『うわ、すごい』と思うような滑りをして、メダルもついてくればいい」。怖い物なしの19歳がボルテージを高めた。

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