「北京五輪・スノーボード女子ハーフパイプ・予選」（９日、雲頂スノーパーク）

　男女予選が行われ、女子は小野光希（１７）＝バートン＝が８３・７５点の２位で１０日の決勝に進んだ。

　時折、小雪が舞った女子ハーフパイプを、１７歳もまたひらひらと舞い踊った。小野が軽やかな滑りで予選を２位通過。「朝まではずっと緊張していたけど、滑っていると落ち着けた。１本目も２本目も自分の滑りをクリーンに決められた。まずは安心してます」と、胸をなで下ろした。

　２０年ユース五輪の金メダリストで、１月のＷ杯で２位となるなど、成長著しい女子高生ボーダー。前日練習で腰を打ち、痛み止めを飲んでの本番だった。それでも１回目に３位に付けると、２回目はさらに難度を上げた。１発目に持ち前の高さを生かした「フロントサイド９００」（横２回転半）を、板の先端をしっかりとつかむテールグラブも入れて決めると、その後も安定感のある４つの回転技を披露。８３・７５点の高得点に「攻めてスピードを出すことを意識した。こだわってきた部分が点数として評価されてうれしい」と、うなずいた。

　１８年平昌五輪女王のクロエ・キム（米国）に次ぐ２位。平野歩夢を擁する男子が注目されてきたこの種目で、日本女子初のメダル、そして１０年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子の浅田真央を上回る冬季五輪女子最年少メダルへの期待も膨らむ。「２位で予選を通って、周りからの期待や重圧もあると思うけど、それをしっかり受け止めて、自分の滑りができたらなと思います」。まだあどけなさの残る瞳には、希望の光が宿っていた。