現場緊迫 顔隠すワリエワに「ドーピングしたのか?」の質問 露メディア憤慨「失礼だろ」
北京五輪・フィギュアスケート女子でドーピング疑惑に揺れる、ロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ(15)が11日、首都体育館・サブリンクで行われた練習に参加した。
フリー「ボレロ」の曲かけでは珍しく3度も転倒。40分間の練習では転倒した4回転トーループなどを入念に確認した。
練習後はフードをかぶり、顔を隠して報道陣のいるミックスゾーンを通過。英国記者から「ドーピングをしたのか?」と問われたが、何も答えなかった。これに対して、ロシアメディアが「失礼だろ」と憤慨し、ピリピリムードが高まった。
この日、国際オリンピック委員会(IOC)はフィギュアスケート団体を巡るドーピング問題について、管轄する国際検査機関(ITA)の発表として、ワリエワが12月25日のドーピング検査で陽性反応を示したことを説明。
ITAによると、ロシア反ドーピング機関によって収集された今回の検体結果を受けて、ワリエワの五輪を含む競技会への参加を暫定的に停止処分とした。しかし、2月9日に不服申し立てがあったことから、ロシア反ドーピング機関が処分を解除した。これによって、ITAは処分を解除したロシア反ドーピング機関の決定を不服として、国際オリンピック委員会(IOC)に代わってスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する方針を明かした。ワリエワが参加する15日からの女子ショートプログラムの前に、参加資格を決定するためとしている。