高梨沙羅がW杯出場意思 原田総監督「元気になった」 失格問題は選手団として抗議せず
北京五輪に出場している日本選手団本部による中間記者会見が13日、北京市内のメーンプレスセンターで行われた。日本選手団はここまで金メダル2つ、銀メダル3つ、銅メダル5つの活躍をみせており、メダル総数は二ケタの10個に。4年前の平昌五輪での最多メダル13個を上回るペースとなっている。
一方で今大会では不可解な判定やジャッジに巻き込まれるケースも。スキージャンプ混合団体では、女子のエース高梨沙羅の1本目がスーツ規定違反とされて失格に。他国を含め女子選手5人が失格となる波乱の展開となった。高梨はメダルを逃した責任を感じて、インスタグラムで謝罪する事態となり、進退を検討する可能性まで示唆している。ジャンプ後の検査については、通常と違ったとする高梨を含めた選手側の証言もあり、各国から疑問の声が挙がっている。
伊東秀仁団長は「抗議するかどうかということについては、現時点では選手、スタッフのケアを最優先し、今大会に注力することが重要という認識で、スキー連盟とも一致している。スキー連盟関係者とも十分に協議を行いながら、選手スタッフに必要な支援があれば検討したいが、今すぐこのルールに対して我々が抗議することはない。スキー連盟を通して、色々話し合いながら、国際連盟に抗議することはないが改善を求めていく可能性はある」と、日本選手団としては抗議しない意向を示した。
自身もジャンプ選手だった原田雅彦総監督は「高梨選手は責任感が強い選手。彼女の気持ちを考えると、私も言葉がない。彼女の置かれている状況を考えるとスキー連盟と連係しながら、心のケアに全力でサポートしたい」と、メンタルケアを最優先に行っていく方針を示した。原田総監督によると、高梨は次のW杯(2月25日開幕、ヒンツェンバッハ)に向けて欧州へと渡っており、「たくさんの人に励まされ、チームの皆、国民の皆さまに励まされて、元気になった。W杯に出場し、元気な姿をみせたいと思っていると思う」と、話した。