バッハ会長 ワリエワの指導者に怒り「こんな冷たい態度とれるのか」

 記者会見するIOCのバッハ会長(共同)
 演技後、顔を覆うワリエワ=17日
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 国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が18日、北京五輪の開幕後では初めて記者会見し、フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(15)=ROC=のドーピング問題で、コーチら同選手の関係者を非難した。17日の女子フリー演技後に「彼女のアントラージュ(コーチ、スタッフなど選手を支える関係者)は非常に冷ややかな態度だった」と指摘し、この問題に強い関心を示した。

 会見でバッハ会長は「忘れられない場面」としてスノーボード女子ビッグエアで大技に挑戦した岩渕麗楽(バートン)などの名前を挙げた後、自ら「悲しいのはカミラ・ワリエワ選手」と切り出した。「テレビで見て大きな動揺を覚えた。彼女にどれだけの重圧がかかっていたか」と同情を寄せた。

 その上で「彼女のアントラージュの反応を見た。慰めたり助けたりするのではなく、とても冷ややかな雰囲気を感じた」と言い、「まるで彼女を拒絶しているようだった。自分たちのアスリートにこんなに冷たい態度をとれるものなのか」と批判した。

 準優勝のトルソワ(ROC)についての報道も目にしたというバッハ会長は「一連の出来事は、アントラージュに関して安心感をもたらすものではない」と指摘。トルソワは試合後にコーチに対して怒りをぶつけるような行動を取った場面が映像で流れ、理由を問われて「結果に満足せず、感情的になった」と答えていた。

 今大会のROC女子は、3人全員が世界的に有名なエテリ・トゥトベリゼ・コーチ(47)の門下生。同コーチは、平昌五輪金のザギトワら、10代から高難度ジャンプを跳んで活躍する選手を多数育ててきた一方で、厳しい指導でも知られる。

 バッハ会長は、自身がIOC規律委員長を務めた経験から「ドーピングが起こった場合、アスリートだけが関わっているのは極めてまれ。ほとんどの場合、アントラージュが関わっている」と明言。「WADA(世界反ドーピング機関)の調査でいろんなことが明らかになれば、断固として厳格で強い行動を取る」とIOCとしての姿勢を示した。

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