「北京五輪・フィギュアスケート・エキシビション」（２０日、首都体育館）

　エキシビションも含めて全ての演技を終えた羽生結弦が取材に応じ、海外メディアから、今大会金メダルを獲得したネーサン・チェンについての質問を受けた。前大会まで２連覇してきた者として「僕が誰よりも称賛したい」と思いを語り、「今の競技フィギュアスケートの全てを持っているのは彼」と絶賛した。

　チェンについて、羽生は「今のフィギュアスケートで求められるものは、彼がすべて持っていると思います」と言い切った。「あれだけの精度で、あれだけの４回転ジャンプを決め続けられることはすごいことだし。僕にはあの精度で４回転ジャンプをずっと続けることはできないので。やっぱり彼はすごいなと思います」と脱帽した。

　その上で、「何より僕はオリンピックで金メダルを２個持っているからこそ言えますけど、オリンピックの金メダルというものは、フィギュアスケーターにとって何よりも大切なものだし。それを彼がやっと手にすることができたっていうのは、僕が誰よりも称賛したい。誰よりもおめでとうって言いたいなって思っています」と賛辞を贈った。

　複数の４回転ジャンプを高い完成度で成功させつつ、表現面にも磨きがかかっている王者・チェン。羽生は「彼は本当にすばらしいスケーターで、言葉で表すのがすごく難しいんですけど。今の競技フィギュアスケートの全てを持っているのは彼だと僕は心から思っています」と称賛していた。