JOCが宮田笙子の五輪代表辞退を承認 選手団409人に 飲酒喫煙による行動規範違反「大変残念」 五輪での認定取り消しは異例

 日本オリンピック委員会(JOC)は19日、代表行動規範によりパリ五輪代表を辞退した宮田笙子(19)=順大=について、日本体操協会からの推薦取り消しの申請を受理し、承認した。理由は日本体操協会の行動規範違反とされた。選手団の数は410人から409人となった。関係者は「大変残念」と話した。

 JOCによると、怪我や病気などを除き、五輪では選手団の認定を受けた後に取り消しとなった事例は記録に残っておらず、初とみられる。日本選手団にとっても異例の事態となった。

 宮田はすでにパリ五輪に向けて渡欧していたが、複数の関係者によると喫煙の疑惑が浮上し、代表行動規範に違反した疑いで、事前合宿地のモナコから帰国。協会の聞き取り調査を受けた。日本協会は19日に都内で緊急会見を行い、喫煙と飲酒の事実を公表し、本人との話し合いの中で辞退の結論に至ったと発表した。

 宮田は今季、全日本選手権、NHK杯を制した女子のエース的存在で、1964年東京五輪以来となる団体メダルを狙う女子代表に激震が走った。21年東京五輪後に台頭し、初出場だった2022年の世界選手権で平均台銅メダル、個人総合8位と活躍。全員が初出場の代表の中心選手として期待がされていた。宮田はパリ五輪に向けて「エース兼キャプテンとして重大な責任がある。明るく日本を引っ張っていけたら」と話していた。

 ◆日本代表選手の過去の問題

 ◇2010年バンクーバー冬季五輪 スノーボード男子ハーフパイプの国母和宏が日本出国時の「腰パン」姿で非難を浴びる。全日本スキー連盟は出場辞退を申し入れたが、橋本聖子団長の判断で競技には出場

 ◇14年仁川アジア大会 競泳男子の冨田尚弥が競泳会場で韓国メディアのカメラを盗み、日本オリンピック委員会(JOC)が日本選手団から追放

 ◇18年平昌冬季五輪 スピードスケート・ショートトラック男子の斎藤慧が競技会以外のドーピング検査で陽性反応。暫定で資格停止となり、選手村を退去

 ◇18年ジャカルタ・アジア大会 バスケットボール男子の4選手が公式ウエアで市内の歓楽街を訪れて買春行為。代表認定を取り消され、事実上の選手団追放

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