最多は60個! パリ五輪日本のメダル獲得数は? デイリースポーツ担当記者がメダル独断予想座談会

 柔道男子・斉藤立
 男子バレー・高橋藍 
 ブレイキン女子・福島あゆみ
3枚

 100年ぶりにパリで開催される五輪の開幕まで、あと5日。32競技329種目で熱戦が繰り広げられる。史上最多となる金27個、銀14個、銅17の計58個のメダルを獲得した東京五輪から3年。デイリースポーツでは、デスクと夏季五輪担当記者3人による座談会を開き、恒例の日本選手団の獲得メダルを独断で予想した。

  ◇  ◇

 高橋「オリンピックと言えば、やっぱりデイリースポーツのメダル予想なくしては始まりません。ズバリ、金メダルと総数は何個ぐらいだと思う?」

 藤川「金メダルは日本オリンピック委員会が目標に掲げる20個に届くと予想していて、21個です。銀は17個で、銅は22個。合計60個ですね」

 田中「東京開催という日本選手の大きなモチベーションがなくなる今回、世代交代も進んだ印象がありますが、金は16個です。銀が18個、銅が16個で総数は50個と予想します」

 谷「金メダルは20個で、銀が16個、銅が22個で総数は58個。偶然ですけど、総数は東京大会と同じですね」

 高橋「みんなちょっと多すぎない?私は金は8個で、総数は29個。もちろん活躍は願っているけど、3年前のような“地の利”がない。実際に冬季五輪を含めて過去3回の日本開催の後は、すべて金メダルも総数も減っているからね。ところで、金メダルと予想している中で、特に注目している選手は?」

 谷「スケートボード・ストリート男子の堀米雄斗、小野寺吟雲、白井空良、女子の吉沢恋、赤間凛音、中山楓奈は、それぞれ誰が勝ってもおかしくないほど強いですよ。白井が『日本勢には勝てない雰囲気が試合で漂っている』と言うぐらいですから。あとは男子バレーボールですね。高橋藍に関しては守備もうまく、『コートにリベロが2人いる』と言われるほど。タレントぞろいです」

 藤川「もっとも注目しているのは柔道男子100キロ超級の斉藤立です。父の故・斉藤仁さんの愛弟子の鈴木桂治監督と臨むだけでドラマチック。決勝で地元フランスの英雄、テディ・リネールから勝利を挙げれば、柔道史に残る名シーンになるでしょう」

 田中「私は陸上女子やり投げの北口榛花を挙げます。昨シーズンの世界選手権金メダル、世界最高峰のダイヤモンドリードリーグファイナル制覇などの実績もそうですし、試合の合間に見せるキュートな笑顔も魅力です。体操男子の橋本大輝は、こだわりの着地を決めれば、金メダルは大きく近づくでしょう」

 高橋「ブレイキン女子の湯浅亜実と福島あゆみも忘れちゃいけないよ。パリ五輪の新競技としての注目を集める中、国際大会での日本勢のレベルは高いしね。イチ押しの選手は?」

 谷「飛び込み男子の玉井陸斗です。これまで日本勢は五輪で一度もメダルを獲得したことがありませんが、馬淵崇英コーチに育てられた日本の宝であり、最高傑作です。フランスで行われた五輪出場選手がそろったプレ大会では、中国選手にも勝って優勝しています。飛び込みで日本勢初メダルの瞬間はぜひ!!」

 田中「堀米雄斗と五十嵐カノアですね。2人は東京五輪の開会式で『一緒に金メダルを取って、一緒に金メダルの写真を撮ろう』と約束していました。堀米が金で、五十嵐は銀で約束は果たせませんでした。2人がかなえる夢が見たいです」

 藤川「女子57キロ級の桜井つぐみと、レスリング男子フリースタイル65キロ級の清岡幸大郎がイチ押しです。高知出身の幼なじみで、桜井の父優史さんの指導を受けながら切磋琢磨してきました。0歳からきょうだいのように切磋琢磨してきた2人がそろって金メダルとなれば、漫画みたいな快挙です」

 高橋「見どころで言えば、パリならではの会場も魅力だね」

 田中「開会式はセーヌ川で船上パレード、スケートボードやブレイキンはコンコルド広場、馬術や近代五種はベルサイユ宮殿…。選手たちの熱い戦いとともに、華やかな会場も楽しめそうです」

 高橋「予想をいい意味で裏切るメダルラッシュを期待したいね。時差とも闘いながら、『チームデイリー』もホットな記事を届けましょう」

 ◆藤川資野(入社11年目。主な担当競技は卓球、柔道、レスリングなど。夏季五輪は2016年リオデジャネイロ、21年東京を取材)。2000年シドニー五輪の柔道男子100キロ超級決勝、篠原信一-ドゥイエ戦の“世紀の誤審”。一瞬の攻防でありながら、後世のスポーツ界に与える影響の大きさを感じた。

 ◆田中亜実(入社6年目。主な担当競技は陸上、体操、サーフィンなど。夏季五輪は21年東京を取材)2021年東京五輪のサーフィン男子で、五十嵐カノアが銀メダルを獲得したときが印象に残っている。1対1の決勝で敗れ、涙ながらに砂浜に頭を打ちつけ「海の神様にありがとうといった」と座礼した。常に感謝を忘れないエースの背中を見て、目が潤んだ。

 ◆谷 凌弥(入社5年目。主な担当競技は水泳、バレーボール、バスケットボール、スケートボード、ブレイキン、バドミントンなど)2021年東京五輪の飛び込み、3メートル板飛び込み決勝。6大会に出場したレジェンドの寺内健が、最後の演技が終えた時に、日本人だけでなく会場全体がスタンディングオベーションで彼の功績を讃えていたことが思い出に残っている。

 ◆高橋伯弥(アマチュアスポーツデスク=司会。入社30年目。夏季五輪は2000年シドニー、04年アテネを取材)1988年ソウル五輪の柔道男子95キロ超級、金メダルを1つも取れずに迎えた最後の砦として、お家芸の伝統をつないだ斉藤仁。表彰台のてっぺんで、男泣きしながら君が代を口ずさんだシーンに、五輪の重みを感じている。

関連ニュース

パリ五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス