パリ五輪に出場する体操女子日本代表が２５日、五輪本番会場のベルシー・アリーナで初の練習を行った。直近ではエースで主将の宮田笙子（１９）の飲酒・喫煙による代表辞退騒動があったばかり。補欠の繰り上げができないことから、団体総合は本来５人が出場できるところを４人で戦う運びとなった。

　他の選手への影響も懸念される中、いずれも初代表の岸里奈（戸田市ＳＣ）、岡村真（相好ク）、中村遥香（なんばク）、牛奥小羽（日体大）は落ち着いた様子で、談笑も交えながらなごやかに調整した。

　跳馬のスペシャリストとしての代表入りだったが、急きょ４種目出場になった牛奥は「焦ることもあったんですけど、焦っても自分のできることは変わらない。急に技ができるようになるわけでもないので、いつも通り落ち着いて、自分の持っている力を出し切ってチームに貢献したい」と冷静に話し、「注目されているのは自分たちも自覚はしている。注目をいい風に捉えて、さらにいい演技をして、良い結果が出せるように逆に力にしてできれば」と力を込めた。

　チームは選手村で「仲良く共同生活してます」と説明。一緒に食事を共にするなど、穏やかだという。

　岡村は「ミスが出せない感じではあるんですけど、考え過ぎずに自分の演技をできたらおのずと結果もついてくる」と前向きに話した。岸は「周りを気にしないで自分のやることをやるだけ」と自身に集中する構えで、中村は「不安も多分みんなあったと思うけど、今はみんな自分の目標に進んで、調整がしっかりできている印象があります」と話した。