バレー男子 フルセットの激闘で痛恨逆転負け 52年ぶりの金メダルへ暗雲 一時マッチポイント掴むも決めきれず

 「パリ五輪・バレーボール男子・1次リーグ、日本2-3ドイツ」(27日、パリ南アリーナ)

 52年ぶりの金メダル獲得を目指す日本が、フルセットの末にドイツに敗れ黒星発進となった。第4セットで一時はマッチポイントまでこぎつけたが、勝機を逃ししてしまった。

 勝負が決まる15点先取の第5セット。いきなり相手のサーブがネットインとなると、ブラン監督が厳しい表情を浮かべた。以降もドイツの強烈なアタックになすすべなく3-7となり、指揮官はタイムアウトを取って指示を飛ばした。

 4-8で迎えたコートチェンジ後、3連続ポイントで1点差に食い下がったが、逆にドイツが連続ポイントで先に10点へ到達。小野寺がサービスエースを決めるなど懸命に粘ったが、12-15でドイツに押し切られてしまった。

 高橋藍は「1セット目が調子を上げれず、チームがリズムを作れないところに影響した。2セット目、3セット目と切り替えられたことはいいポイントだったかなと思います」と振り返った。西田は「しっかり修正して自分たちがやってきたことを。いつもうまく行ってたことがうまくいかなかった」と語り、「4セット目がポイントになった。ああいうところがなければもっといいバレーができた」と悔しさをにじませた。

 第1セットは硬さが目立つ展開となった。序盤、ドイツの8連続ポイントで流れを失うと、ブラン監督が10点以内で早くも2度のタイムアウトをとるなど、苦しいバレーを強いられた。最後までドイツのエース・グロザーを止めることができず17-25で先取されてしまった。

 第2セットの序盤も流れはドイツ。だが日本は我慢強く試合の流れが動くのを待った。すると西田のサービスエース、石川のアタックなどで4連続ポイントを奪い、会場の雰囲気も徐々に変化。一進一退の攻防が続いたが、最後は主将の石川が決めきって25-23で奪い返した。

 第3セットは影をひそめていた高橋藍の動きも一変。スパイクを決めると、その表情から笑みがこぼれた。ドイツに主導権を渡さず25-20で押し切ると、第4セットは一進一退の攻防となる中、高橋藍のサーブなどで相手を崩し、引き離されないように粘った。17-19の状況で石川がサービスエースを決めると、絶叫しスタンドが一気に沸き返った。

 ドイツがたまらずタイムアウトを取り、石川のバックアタックで21-21のタイに。以降はアタッカー陣の打ち合いとなる中、最後は30-28でフルセットへ持ち込まれていた。

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