不可解判定に泣いた永山竜樹 盟友の高藤直寿が状況を説明「本人は待てって聞こえて体勢を変えようとしたみたい」

 「パリ五輪・柔道男子60キロ級・準々決勝」(27日、シャンドマルス・アリーナ)

 永山竜樹(28)=SBC湘南美容クリニック=は、準々決勝で23年世界王者のガルリゴス(スペイン)に片手絞めで一本負け。相手が「待て」がかかった後も絞め続けたことについて、日本側が抗議したが、判定は覆らなかった。

 東京五輪の同級金メダリストで、永山のライバルとして君臨し続けた高藤直寿は試合直後にXを更新。「うーん。。。」と絶句した後で、「まだあるから!応援するしかない!!!」とエールを送った。

 日本側の抗議の内容について質問が上がると、「大会側は落ちたタイミングがわからないとの事。でも本人は待てって聞こえて体勢を変えようとしたみたい。抗議は通らず。いち早く切り替えて欲しい」とつづった。

 試合では2分過ぎに絞め技を食らい、こらえ続けていた永山。苦しい状況の中で主審の「待て」が掛かったが、相手が数秒ほど絞め技を継続した。その後、ふらついて畳に倒れ込んだところ、失神していたと判断された。しかし、納得のいかない永山は握手を拒否。その後も不満を露わにし、畳からなかなか下りなかった。会場からはブーイングのように指笛が吹かれ、早く畳みを下りるように促された。約5分経ち、礼をして畳を下りた永山は関係者と「待てって聞こえていた」と話していた。

 準々決勝終了後、日本の鈴木桂治監督、古根川実コーチ、金野潤強化委員長が大会本部に抗議していたが、覆らなかった。

 ◆永山竜樹(ながやま・りゅうじゅ)1996年4月15日、北海道美唄市出身。4歳の時に柔道を始める。愛知・大成中へ進み、全日本カデ、世界カデで優勝。大成高では全日本ジュニア、高校選手権などを制した。当該大に進学し、1年時に世界ジュニアで優勝。4年時に18年世界選手権で銅メダルを獲得した。了徳寺学園職員となり、19年世界選手権でも銅メダル。世界ランキング1位にもなったが、ライバルの高藤直寿との争いに敗れ、東京五輪代表入りは逃した。23年からはSBC湘南美容クリニック所属に。国際大会で着実に実績を残し、パリ五輪切符を掴んだ。右組みで得意技は背負い投げ、袖釣り込み腰。156センチ。

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