永山竜樹の誤審疑惑、「待て」の後も6秒絞められ続けて失神 金野強化委員長が遺憾「何を言っているかわからない」抗議も覆らず

 「パリ五輪・柔道男子60キロ級・準々決勝」(27日、シャンドマルス・アリーナ)

 永山竜樹(28)=SBC湘南美容クリニック=は、準々決勝で23年世界王者のガルリゴス(スペイン)に片手絞めで一本負けした。ただ、絞められている体勢でいったんは審判から「待て」がかかったものの、なぜかその後も絞められて失神。全日本柔道連盟(全柔連)によれば「待て」の時点で永山は落ちていなかったといい、その後6秒間も絞められ続けたという。日本サイドは鈴木桂治監督らが審判団に抗議をしたものの結果は覆らず、金野潤強化委員長は「待てが掛かってから6秒も絞めていることは柔道の精神としてもよろしくないし、それが一本になるのは許容できないと伝えたが、平行線で向こうが聞き入れることはなかった」と遺憾の意を示した。

 審判は永山が落ちたところを確認したというものの、どの時点で落ちたかは明確ではないという。審判団とともに試合映像を見ながら議論したというものの、金野委員長は「正直、(審判団は)何を言っているかわからない。ロジック的にはおかしいし納得できないが、平行線で(認識の相違が)埋まらなかった。(待ての後の)この数秒は何ですか?ってところだが、納得いく答えはいただけなかった」と落胆した。

 ルール上、「待て」が掛かった後の攻撃は全て無効。永山も絞められている際に「待て」を聞いたという。「待てと言われれば、少し気を抜くのは当然。本人もその後の6秒の間に絞められ続けたことで落ちたということ。待てのすぐ後に落ちたのなら納得できるが、6秒はあまりにも長すぎる」と語気を強め、「立ち技で待てが掛かった後に(技を掛けられて)投げられるパターンとは違う。絞め技、関節技というのは危険なテクニックなので、待てや『参った』をしたときはすぐに離すのがルール上当然のこと」と、スポーツとしての柔道の根幹を揺るがすような“誤審”に怒りを込めた。

関連ニュース

パリ五輪最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス