20歳の新鋭・岡慎之助が苦しむチームけん引 個人総合は橋本超え暫定2位 選手村段ボールベッド壊れるアクシデントで「ちょっと腰がおかしく」も躍動
「パリ五輪・体操男子団体・予選」(27日、ベルシー・アリーナ)
2大会ぶりの団体金メダルを狙う日本は橋本大輝、岡慎之助、萱和磨、杉野正尭、谷川航の5人で挑んだが、ミスが続出し苦しみ、団体合計は260・594点で、ライバル中国に2・434点差をつけられ、暫定2位で予選を終えた。団体決勝進出は決めた。暫定1位の中国は263・028点。予選の得点は決勝には持ち越さない。
エース橋本が苦しんだ中で、次世代のホープが輝いた。岡は全6種目で安定した演技を並べ、個人総合で86・865点をマークし、暫定2位に。85・064点で暫定3位だった橋本を上回った。
予選後は「8割ぐらい。跳馬と平行棒、鉄棒とか前半の種目がよかった」と、充実の表情で振り返った。初出場でも堂々の演技で、チームを支えた20歳。選手村ではトラブルもあったそうで「選手村のベッド壊れちゃって。部屋の風呂の水が漏れちゃって、段ボールがゆがんじゃって。それでちょっと腰がおかしくなっちゃった」と明るく告白。新しいベッドに交換してもらったという。
橋本に不安が残る中で、岡の活躍が団体金メダルのカギを握る。「決勝は1人のミスも許されない。気を引き締めてやっていきたい」と、大一番を見据えた。