阿部一二三が決勝進出!連覇王手 世界1位撃破でメダル確定 観戦した妹・詩の前で強さ示す

 「パリ五輪・柔道男子66キロ級・準決勝」(28日、シャンドマルス・アリーナ)

 世界ランク6位の阿部一二三(パーク24)は同1位のデニス・ビエル(モルドバ)と対戦。延長戦に入り大外刈りで技ありを奪って決勝進出を決めた。連覇に王手、メダル獲得も確定した。

 準々決勝では、同7位のエモマリ(タジキスタン)に合わせ技一本勝ち。初戦から強さを発揮し、順調に準決勝まで進出していたが、準決勝でも難敵を撃破した。

 妹・詩の思いも背負い、戦いに臨んでいた。同じく五輪連覇を狙った妹は、2回戦で敗退。東京五輪と同じく、同日金を目指していたが叶わず、妹には「お疲れさま」と声をかけていた。

 大会前、一二三は「必ず兄妹での2連覇を達成する。この大会に向けて3年かけてやってきた。かなり成長した」と話していた。客席で見守った詩の無念を晴らそうと、懸命な姿を見せた。

 ◆阿部一二三(あべ・ひふみ)1997年8月9日、兵庫県神戸市出身。兵庫・神港学園高2年だった2014年に男子史上最年少の17歳2カ月で講道館杯全日本体重別選手権を制した。日体大に進学し、16、17年に全日本選抜体重別選手権で2連覇。17年世界選手権で初出場優勝を果たし、18年に2連覇を達成。21年東京五輪で妹の詩と兄妹同日金メダルの快挙。22、23年世界選手権も制した。得意技は背負い投げ。168センチ。

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