応援の阿部詩は顔を突っ伏して号泣 兄・一二三の金獲得に歓喜の涙があふれる 「妹の分まで」兄が無念晴らす
「パリ五輪・柔道男子66キロ級・決勝」(28日、シャンドマルス・アリーナ)
世界ランク6位の阿部一二三(パーク24)が同8位・ウィリアン・リマ(ブラジル)に勝ち、五輪2連覇を達成した。
妹・詩も客席から応援した。自身は2回戦で敗退し、兄妹連覇の夢は叶わず。敗戦後は大号泣した詩だったが、その後は両親ら家族と時間を過ごして落ち着きを取り戻した。決勝前には練習する兄のそばで視線を送った。
兄の金メダルが決まると、詩は拍手を送った後、顔を突っ伏して号泣。昼は悔し涙が止まらなかったが、今度は歓喜の涙があふれた。一二三は「きょう妹も負けてしまって、妹の分まで兄が勝たないと思って。苦しかったが、そこは兄としてやるしかない。気持ちは抑えてました」と語った。父・浩二さんからも涙があふれ、一二三も男泣きした。
大会前、一二三は「必ず兄妹での2連覇を達成する。この大会に向けて3年かけてやってきた。かなり成長した」と話していた。客席で見守った詩の前で兄が強さを示した。