旗手の江村美咲、まさかの3回戦敗退 世界選手権2連覇の世界ランク1位が7-15で韓国選手に屈し、呆然 初戦はヒヤヒヤ勝利

 「パリ五輪・フェンシング女子サーブル個人・3回戦」(29日、グランパレ)

 女子サーブルで世界選手権2連覇の江村美咲(25)=立飛ホールディングス=が崔世彬(韓国)に7-15で敗れ、まさかの3回戦敗退となった。

 江村は第1ピリオドは序盤、一進一退だったものの、徐々にリードを許して4-8で折り返した。第2ピリオドもその差を縮められず、取り返せなかった。試合後、江村は呆然とした表情を浮かべていた。

 江村は初戦で、オレナ・クラバツカ(ウクライナ)相手に大苦戦。第1ピリオドで、いきなり相手に3点の先制を許した。最後は逆転して8-7折り返したが、14-14にまでもつれる大接戦。最後のポイントを奪い、辛うじて勝ち上がっていた。

 今大会は開会式で、ブレイキン男子の半井重幸(ダンサー名・SHIGEKIX)とともに日本選手団の旗手を務め、セーヌ川を船で下った。大役から中2日で迎えた本番だった。

 21年東京五輪では団体で5位入賞、個人は3回戦敗退と、メダルには届かなかった。今大会は個人と団体二つの金メダルを目指し「逃げたくなる自分に打ち勝ちたい」と意気込んで臨んでいた。

 ◆江村美咲(えむら・みさき)1998年11月20日、大分県出身。東京・大原学園高(現大原学園美空高)から中大に進学。立飛ホールディングス所属。父・宏二さんはソウル五輪フルーレ日本代表。東京五輪は個人で2回戦敗退、団体は5位。22年カイロ、23年ミラノ世界選手権個人で金メダルを獲得した。170センチ、60キロ。

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