“金候補”本多灯がまさかの予選落ち「緊張でここまで体がすくむとは…」 池江も呆然 東京五輪銀メダリストが五輪の魔物に飲まれる
「パリ五輪・競泳男子200mバタフライ・予選」(30日、ラデファンス・アリーナ)
200メートルバタフライ予選が行われ、21年東京五輪銀メダリストで、今年2月の世界選手権を制した本多灯(22)=イトマン東京=が、1分57秒30の全体22位となり、まさかの敗退となった。
本多はレース後、呆然。しばらく言葉が出ず、「…いや~、どういえばいいんでしょうね。このタイムだと悔しさもないですし、虚無感ですかね。言い訳になりますけど、緊張でここまで体がすくむとは思いませんでした」と言葉を絞り出した。
予選2組で登場し、中央の4レーンからスタート。本多は前半100メートルを55秒52で折り返すと、後半にかけてみるみる失速した。自己ベストから4秒以上遅れてゴール。観客席で見つめていた池江璃花子(横浜ゴム)も口を押さえて呆然となり、本多自身も信じられないといった表情で引き上げていった。
21年東京五輪では銀メダルを獲得。世界選手権では22年大会から2連続で銅メダルを取り、今年2月には金メダルに輝いていた。日本勢で最もメダル獲得が堅いと思われていた実力者が、五輪の魔物に飲まれた。