柔道女子 高市未来「もうこれ以上頑張れない」まさかの2回戦敗退に号泣→引退示唆「胸を張って生きていきたい」悲願のメダルには届かず

 「パリ五輪・柔道女子63キロ級・2回戦」(30日、シャンドマルス・アリーナ)

 高市未来(30)=コマツ=はクリスト(クロアチア)と対戦。延長戦の末、技ありで敗れ2回戦敗退となった。3度目の正直もメダルに届かなかった。

 号泣しながら「もっと試合をしたかったという気持ちと、もうこれ以上頑張れないという気持ちが混じり合ってます」と明かした高市。延長戦で左手を痛めたようなシーンがあり、直後にその隙を突かれて敗れた。

 「慎重にいきすぎた部分もあったけど、これが私の全てかなと思います。後々、残るとは思うんですけど、それこそ私なりに全力でここまでやってきたので。現時点で悔いがあるかと言ったら、あるんですけど無いに近いかなと思います」と語った高市。「もうこれ以上は頑張れないというくらいの準備をしてきたので。そうですね。もうこれ以上は無理だなと思います」と引退を示唆し、声を震わせた。

 過去2大会でメダルを逃した高市にとって心機一転、3度目の正直となる大会だった。「私一人でのオリンピックではなかった」と22年11月に柔道男子66キロ級で14年世界選手権代表の高市賢悟さんと結婚。名字が田代から変わって迎える大舞台に「特に何か大きく変わったわけではないが、近くで味方になってくれる人ができたのは心強い」と心境を口にしていた。

 「終わったという実感がなくて、まだ挑めるんじゃないかなという感じもあるんですけど、その権利はもうないので悔しいですね」と高市。「本当に負けてしまいましたけど、柔道が大好きですし。柔道がなければこれからも生きていけない。感謝していますし、これからも感謝し続けたいと思います」と語り、「なかなか手に入らなくて。本当にそのメダルが欲しくて過ごしてたんですけど、もうしょうがないなと思います」と恋い焦がれた五輪のメダルに別れを告げる考えだ。

 今後の人生は「胸を張って生きていきたいと思います。何やってんだよと思いますけど、これからも胸を張ってしっかり生きていきたいと思います」と前を向いた。

 ◆高市未来(たかいち・みく)1994年4月7日、東京都出身。兄の影響で小学2年から柔道を始め、相武館吉田道場に通う。相原中、淑徳高と進学し、13年にコマツに入社。16年リオデジャネイロ五輪は5位、21年東京五輪は2回戦で敗退した。世界選手権は4度出場し、14、15年は銅メダル。18、19年大会は銀メダルを獲得した。左組みで得意技は足技。164センチ。

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