柔道男子 永瀬貴規が準決勝進出 五輪連覇へあと2勝 世界ランク1位の強敵を延長戦で撃破 3大会連続メダルに王手

 「パリ五輪・柔道男子81キロ級・準々決勝」(30日、シャンドマルス・アリーナ)

 五輪連覇を目指す永瀬貴規(30)=旭化成=はベルギーのカスと対戦。延長戦で勝利して準決勝進出を決め、2大会連続の金メダルへあと2勝と迫った。

 東京五輪銅メダリストで世界ランキング1位の難敵と激突した準々決勝。気持ちを入れて畳に上がった永瀬は、奥襟を持って相手を崩しにかかった。前後の揺さぶりに足技を絡ませて積極的に攻めていった。

 先に指導が宣告されるシーンもあったが、直後に取り消し。互いに譲らず本戦の4分間が終了し、ゴールデンスコア方式の延長戦へ突入した。カスが積極的に仕掛けてくる中でうまくいなした永瀬。相手がペースを上げてくる中、大外刈りで倒すもポイントは奪えなかった。それでも最後は一瞬の隙を見逃さず、大外刈りで倒して技ありを奪い勝利した。

 秋本コーチとがっちり握手をかわし、延長戦の激闘を終えた永瀬。大粒の汗がしたたり落ちる中、表情を変えずに控室へ引き揚げた。準々決勝第2試合ではイタリアのエスポジトと対戦することが決定。変則技を駆使して勝ち上がってきた難敵にどう対応するか、注目が集まる。

 3回戦では同じく五輪3大会連続出場で欧州王者のアルバイラクとゴールデンスコア方式の延長戦に突入する死闘となった。直後、相手と同時に投げ技を繰り出す展開となったが、最後は永瀬が奥襟を引き込んで技ありを奪い勝利。苦しい試合をしっかりとモノにした。

 初戦となった2回戦では鮮やかな合わせ技一本で快勝発進した永瀬。だが畳から降りる際に階段を踏み外してしまい、まさかの転倒。これには会場からも「おおっ…」と心配する声があがり、本人も思わず苦笑いを浮かべた。3回戦終了後には「気をつけて降りろ」とコーチから助言され、慎重に階段を降りていた。

 これで永瀬は五輪連覇へ2勝と迫った。さらに3大会連続のメダルに王手をかけた。

 ◆永瀬貴規(ながせ・たかのり)1993年10月14日生まれ。長崎県出身。15年世界選手権優勝、リオデジャネイロ五輪銅メダル。全日本選抜体重別選手権は14年から4連覇するなど優勝6度。21年東京五輪では金メダルに輝いた。得意は大内刈り、内股。長崎日大高-筑波大を経て旭化成。182センチ。

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