ラケット折られ呆然の中国・王楚欽が怒り「感情失った。理解できない」混合V歓喜に殺到カメラマンに踏まれポキリ 単は控え用でプレー「信じている」
「パリ五輪・卓球混合ダブルス・決勝」(30日、パリ南アリーナ)
決勝が行われ、中国の王楚欽、孫穎莎組が貫禄を示した。1回戦で日本の張本智和(智和企画)早田ひな(日本生命)組を破った北朝鮮ペアを4-2で下したが、歓喜の後に悲劇に襲われた。
国旗を持って記念撮影を行っている際に、報道カメラマンがベンチ横に殺到。その中で王楚欽のラケットが踏まれてしまい、折れてしまう事態に陥った。折れたラケットを手に呆然とした表情を浮かべた王は「(ラケットが壊れた)その瞬間、私は感情のコントロールを失いました。なぜカメラマンたちがそんなことをするのか理解できませんでした。そんなつもりはなかったのだと思いますが」と怒りを滲ませながら、「すでに起こってしまったことなので、私には何も出来ない。控えのラケットを使えばまだいいプレーができると信じている」と、必死にシングルスに向けて前を向いた。
この問題を巡っては、元卓球金メダリストの水谷隼氏が自身のXで「ラケット折られたのは可愛そうすぎる。プロの選手は1グラム単位で重さを指定して、自分の持ちやすいグリップに加工して、汗や湿気で弾みも変わってその都度調整して馴染んできてやっと自信を持って信じれるようになる唯一無二のパートナーなのに。折れたラケットは絶対元に戻らない。時間をかけてやっと完成させたラーメンのスープを1から作り直してくださいと言われるようなもんだよ。同じくらいの実力の選手と、自分の物じゃないラケットで試合をしたら10000%勝てない」と、影響に懸念を示している。