新添左季はメダル獲得ならず号泣 重圧も明かす「金メダル取れずに情けない」敗者復活戦で敗れる

 試合後、涙を流す新添左季(撮影・吉澤敬太)
 女子70キロ級敗者復活戦でスペイン選手(左)と対戦する新添左季(提供・共同通信社)
 女子70キロ級敗者復活戦でスペイン選手に指導3の反則負けを喫した新添左季(右)=共同
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 「パリ五輪・柔道女子70キロ級・敗者復活戦」(31日、シャンドマルス・アリーナ)

 初出場の新添左季(28)=自衛隊=は敗者復活戦でスペインのアイ・ツノダロウスタントに敗れ、メダル獲得はならなかった。延長までもつれ込んだが、指導3つを受けて無念の反則負けとなった。

 試合後は悔し涙があふれ、「内定いただいて1年あったが、一年間本当に毎日苦しくて、金メダル取るために頑張ろうと思っていたが、取れなくて情けない気持ちでいっぱい」と語った。

 準々決勝でオランダのファンダイケと対戦。東京五輪銅メダリストに技ありを奪われて敗れ、敗者復活戦へ。メダル獲得へ必死に気持ちを切り替えたが、敗者復活戦でも力を出せなかった。

 ファンダイク戦で左腕の軽い肉離れ。言い訳にはせず、「相手が強かった。情けないし、申し訳ない」とうなだれた。

 28歳の新添は昨年の世界選手権を制覇し、五輪は初出場。6月下旬に右足首を捻挫したが「万全の状態なので100%の力を出したい」と意気込んでいた。

 女子70キロ級は、16年リオデジャネイロ五輪の田知本遥、21年東京五輪の新井千鶴に続いて、日本勢3大会連続の金メダルが懸かっており「どうしてもつなぎたい、結果を残したいという思いが強い」と覚悟を口にしていた。だが、その思いが一日一日、重圧としてのしかかった。

 新添は「オリンピックは夢の舞台だった。思うような結果ではなかったが、次に向けて頑張ります」と涙をぬぐった。

 ◆新添左季(にいぞえ・さき)1996年7月4日、京都府出身。奈良・天理高から山梨学院大に進学した。世界選手権は23年初優勝、22年は3位。18年ジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得した。得意は内股。自衛隊所属。171センチ。

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