無念の銀 村尾三四郎の振る舞いに称賛の嵐 判定に不満言わず涙見せまいとカメラに背中 SNS「誇り高く立派だった」

 「パリ五輪・柔道男子90キロ級・決勝」(31日、シャンドマルス・アリーナ)

 村尾三四郎(JESグループ)は、東京五輪金メダリストのラシャ・ベカウリ(ジョージア)と対戦。合わせ技一本で敗れ、銀メダルとなった。

 ショックは隠せなかった。試合後、テレビのインタビューに応じた村尾の目から涙があふれる。カメラの前では涙を見せまいと背中を向けて目元をぬぐい、「悔しいなという思いです。どんな状況になっても勝つ準備をしてきた。自信を持って戦ったが、なかなか、本当に自分の目指していた金メダルが取れなくて、内容どうこうより負けはきついもので、悔しさが残ります」と言葉を絞り出した。

 あと一歩だった。両者技ありを奪い合い、3分半で仕掛けた村尾の内股に、審判は反応せず。日本陣営は両手を広げてアピールし、場内は大ブーイングが起こった。

 その後、残り7秒でベカウリが繰り出した小内刈りが映像で認められ、合わせ技一本負け。村尾は呆然となった。

 試合直後、畳を降りた村尾は悔しさを押し殺し、海外の取材に応じ、インタビュアーとは握手を交わした。

 表彰式では五輪関係者から渡された携帯カメラを村尾が持ち、メダリスト4人で自撮り撮影。ベカウリにも声をかけられ、小さくうなずいた。判定にも一切不満を言わない姿に、SNSは称賛の嵐となった。

 SNSでは「誇り高く立派だった」、「カメラの前で涙をみせまいと後ろを向く姿に胸が熱くなった」、「武士道精神を感じた」などの声であふれた。

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