柔道男子 ウルフ・アロンが五輪連覇へ準々決勝進出!2戦連続の一本勝ちで順調に勝ち上がる 会場騒然の残り0秒内股も

 男子100キロ級1回戦でオーストリア選手を破ったウルフ・アロン(提供・共同通信社)
 男子100キロ級1回戦でオーストリア選手を攻めるウルフ・アロン(上)=共同
 男子100キロ級1回戦に臨むウルフ・アロン(共同)
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 「パリ五輪・柔道男子100キロ級・1回戦」(1日、シャンドマルス・アリーナ)

 五輪連覇を目指すウルフ・アロン(28)=パーク24=は初戦でオーストリアのファラと激突。合わせ技一本勝ちで鮮やかに快勝発進した。

 世界ランク21位の相手に対し、開始15秒で大内刈りを決めた技ありを奪ったウルフ。王者の圧力を感じさせ、相手が思わずたじろぐシーンもあった。

 以降も積極的に攻め、背中を持ってくる相手にカウンターで大内刈りを決めた。審判は遅れて技ありを認め、1分16秒で合わせ技一本となった。

 2回戦は東京五輪銅メダリストのポルトガル・フォンセカに対し、本戦残り0秒で内股を決め、鮮やかな一本勝ちを収めて準々決勝進出を決めた。

 ウルフにとって、2021年の東京五輪に続く2連覇がかかる大会。6月4日に母校・東海大で開かれた壮行会では「必ず2連覇する」と決意表明していた。

 柔道男子100キロ級は低迷が続き、なかなか代表が決まらなかったが、ウルフが崖っぷちで臨んだ2月のグランドスラム・パリ大会を制して約2年半ぶりの国際大会優勝を飾り、14階級で最も遅い代表内定を獲得。五輪前最後の実戦となった5月のグランドスラム・カザフスタン大会では会心の優勝を遂げ、「やっとパフォーマンスが追いついてきた。東京五輪が終わってから一番よかった」と手応えを強調していた。

 大会前には自らバリカンで12ミリの丸刈りにしており、「(五輪本番までの)2カ月半じゃ伸びない。選択肢はない」と、丸刈りのままパリに臨む考えを明かした。東京五輪後はテレビのバラエティー番組などで持ち前のトーク力を発揮して柔道の周知活動に貢献するなどタレント力も高いウルフだが、本領発揮はやはり畳の上だ。

 ◆ウルフ・アロン 1996年2月25日生まれ、東京都葛飾区出身。米国人の父と日本人の母を持ち、6歳の時に春日柔道クラブで柔道を始めた。東海大浦安高では2年時に団体で高校3冠を達成し、3年時は個人でインターハイ優勝。2017年の世界選手権で優勝、18年の全日本選手権で優勝、21年夏の東京五輪で金メダルを獲得したことで、史上8人目となる「柔道3冠」を達成した。左組み手で、得意技は大内刈り、内股。181センチ。

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