柔道男子 ウルフ・アロンが準々決勝敗退 連覇の夢破れる ジョージアの柔道家に優勢負け ポイント不利で組み手を避けられる

 「パリ五輪・柔道男子100キロ級・準々決勝」(1日、シャンドマルス・アリーナ)

 五輪連覇を目指すウルフ・アロン(28)=パーク24=は準々決勝でジョージアのスラマニゼと対戦。優勢負けとなり、連覇の夢が途絶えた。今後は銅メダルをかけて敗者復活戦へ回る。

 いきなり足技を仕掛けられて倒されたウルフ。開始30秒でいきなり指導を受け、50秒で隅返しで技ありを奪われるも何とか寝技は7秒で回避。あと3秒で合わせ技一本の危機をかいくぐったが、主導権を握られた。

 2分を切ると相手が技をかけ逃げする状態となり、厳しい状況に追い込まれた。組手もことごとく嫌われ、最後まで覆せず敗れてしまった。

 終了後は厳しい表情を浮かべたウルフ。会場からは勝者へ大きな拍手が送られる中、悔しさをにじませながら控室へ引き揚げた。

 ウルフは初戦でオーストリアのファラと激突。合わせ技一本勝ちで鮮やかに快勝発進したウルフ。世界ランク21位の相手に対し、開始15秒で大内刈りを決めた技ありを奪った。王者の圧力を感じさせ、相手が思わずたじろぐシーンもあり、以降も大内刈りを決めて合わせ技一本で勝ち上がった。

 2回戦ではポルトガルのフォンセカと対戦し、残り0秒の段階で鮮やかな内股を決めて一本勝ちで勝利。準々決勝進出を決めていた。

 大会前には自らバリカンで12ミリの丸刈りにしており、「(五輪本番までの)2カ月半じゃ伸びない。選択肢はない」と、丸刈りのままパリに臨む考えを明かした。東京五輪後はテレビのバラエティー番組などで持ち前のトーク力を発揮して柔道の周知活動に貢献するなどタレント力も高いウルフだが、本領発揮はやはり畳の上だ。

 ◆ウルフ・アロン 1996年2月25日生まれ、東京都葛飾区出身。米国人の父と日本人の母を持ち、6歳の時に春日柔道クラブで柔道を始めた。東海大浦安高では2年時に団体で高校3冠を達成し、3年時は個人でインターハイ優勝。2017年の世界選手権で優勝、18年の全日本選手権で優勝、21年夏の東京五輪で金メダルを獲得したことで、史上8人目となる「柔道3冠」を達成した。左組み手で、得意技は大内刈り、内股。181センチ。

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