涙の8強敗退の平野美宇、0-3からの猛反撃に胸張る「今までの自分なら折れていた」マッチポイント握るも1時間20分の死闘惜敗「勝ち切れなくて悔しい」

 「パリ五輪・卓球女子シングルス・準々決勝」(1日、パリ南アリーナ)

 世界ランク13位の平野美宇(24)=木下グループ=は、韓国で“天才卓球少女”として注目され、数々の歴代記録を塗り替えてきたという同8位のシン・ユビン(20)=韓国=と対戦し、3-4の1時間20分に及んだフルゲームの死闘の末敗れた。五輪初の個人戦は8強で終わりを迎えた。

 敗戦後、座り込んで悔し涙を流した平野は0-3の劣勢から勝利まであと一歩まで迫った展開を「このままじゃ後悔するなと思って、1回着替えて切り替えた。今までの自分だったら折れていたと思う。挽回できたのはよかったですけど、最後1点思い切っていくことができなくて悔しい。結果は意識しないつもりだったんですけど、甘くなってしまった。このままじゃ負けられないと思って、頑張ったんですけど、勝てなくて悔しいです。応援が力になったんですけど、勝ち切れなくて悔しいです」と振り返った。

 悲願だった初のシングルス出場を終えて「なかなか出場権が獲得できなかったシングルスだったので、最初で最後かなと思って、後悔のないようにやった」とうなずきつつ「後悔はないですけど、メダルをとれなかったので。それは団体戦に生かすしかないなと思います」と団体戦に向けて前を向いた。

 序盤から流れをつかめず3ゲームを奪われ、崖っぷちに追い込まれたが、タイムアウトをとって、気持ちを切り替えた第4ゲームは11-7奪い返して反撃を開始。第5ゲームはネットにかかり、変則的なボールにダイビングで飛びつくなど執念をみせた平野が気迫で圧倒し、11-8で奪取。第6ゲームは序盤から一進一退の攻防。得点が決まる度に互いに鬼の形相でガッツポーズ、雄たけびを繰り出し、白熱した展開となったが、最後は11-9で奪取。会場からはスタンディングオベーションも巻き起こった。

 しかし、第7ゲーム、序盤から4連続失点でリードを許すと、何とか追いつき、2度マッチポイントを握る展開となったが、最後は11-13で競り負けた。敗戦の瞬間は膝から崩れ落ち、座り込んで涙に暮れた。それでも魂の戦いをみせた平野に観客はスタンディングオベーションで送りだした。

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