悔し涙のウルフ・アロン 第一声は「終わったな」五輪はラスト「これ以上続ける気持ちはない」
「パリ五輪・柔道男子100キロ級・敗者復活戦」(1日、シャンドマルス・アリーナ)
ウルフ・アロン(28)=パーク24=はスペインのジェラザジシビリと対戦。延長の末に内股透かしで一本負けを喫し、メダル獲得はならなかった。
試合後、ウルフは大会前に現役で目指す最後の五輪という思いについて「変わらない。これ以上続ける気持ちはない」ときっぱり。佐賀国体には出場予定で引退については未定ながら、「悔いはない。これ以上はできない」と語った。
最後までらしさを貫いた。延長死闘となった一戦でも積極的に技を繰り出し、ウルフの小外刈りで相手をぐらつかせた場面もあった。最後は果敢に攻めたが、内股透かしに屈した。今大会、メダルなしは日本男子で初となった。
ウルフは「戦略的な部分でも技術的な部分でもやる余地があった。最後の最後、投げきって終わりたかったが、相手も対策していた」と振り返り、「一度はやめようとした柔道。結果を残すことができませんでしたが…。この舞台に戻って来ることができて良かった」と涙をぬぐった。
東京五輪金メダル獲得から一度は引退もよぎりながら復活。代表権をつかみとり、勝負に挑んでいた。周囲のサポートに感謝を述べながら何度も涙をぬぐい、「たくさんの人が応援してくれた。集大成にしたかったので、心残りはあります」と唇をかんだ。